アドラー心理学の勇気づけ

 アドラー心理学では、良く「○○する勇気」とか、「勇気をくじく」という言葉が出てきます。
 例えば、「そのお母さんの言葉は、お子さんの勇気をくじく」など。
 この勇気は、元気、エネルギーに近いものだと思います。
 どんなに頭で良いことだと分かっていても、そうする元気が出なければ、理想的に動けないのではないでしょうか。
 元気を出せるようにすることがアドラー心理学でいう勇気であると理解しています。
 刑事事件の接見も、そのような元気を出すことが一番大切だと考えて、行っています。 
 「私は直ぐ怒ってしまう自分の性格を直したい。」と泣きながら言った少年がいました。そのとき、その少年は、心底そのように思っていることを感じました。ただ、そのような思いを持続し、投げやりにならないためにはアドラー流に言えば勇気がいるのです。その勇気は、ときには自分自身で醸成し、ときには周りの愛情により醸成されるのではないでしょうか。
 アドラー心理学では、ヨコの関係であることが重要であると考えます。ヨコの関係にあるということは、勇気づけをしあえる関係にあるということであるため、ヨコの関係にあることが大切なのです。
 また、相手に対する発言も、勇気づけができる発言であることが重要です。
 例えば「ありがとう」「うれしい」という言葉を使うことを勧めます。

試してみませんか

 うまくいかないとき、今までやったことがない方法を試してみるといいです。
 いままでやってきた方法でうまくいかないときは、方法を変える必要があるのです。
 逆に言えば、それで良い方法を発見できるチャンスであるかもしれません。
 家族に問題がおこったとき、ひきつりながらも、「ありがとう」「うれしい」と言ってみるとよいと思います。
 いうのはただですから。

 それで、いつもと違う反応が得られたら、それをヒントとしてみましょう。