ニット生地と言われて普通思い浮かべるのは、セーターでしょう。でも、普通の洋服もニット生地のものが沢山あります。洋服の半分以上はニット生地で作られています。ニット生地はのびるので、ダーツを厳格に気にしなくてもいいので、扱いやすいです。着ていても楽ですし、緩みもそれほど必要ありませんので、すっきり作ることができます。洗濯機で洗え、アイロンも不要なものが多いです。
そのため、ブラウスやボトムも裁断から90分位でできてしまいます。
裁断は、縫い代込の型紙を使い、しつけもかけず、待ち針も使わず、指で押さえてダーと縫ってしまいます。
そのため、早く作れるのです。
家庭科では、型紙を置いて縫い代を足して切る線を書き、きりびつけをし、しつけをかけるから時間もかかり、楽しくなくなってしまうのです。工場ではそんなことはしていません。
ニットソーイングはあっという間にできるので本当に楽しいです。
始めた年は年間100着以上作りました。本当に寝食を忘れて没頭しました。
ブラウスだけでなく、パンツ、スカート、ワンピース、スタジアムジャンパーと色々なものが作れるのです。
ただ、難しいのは生地との相性。
ニット生地でも伸縮性の強いものと弱いものがあり、デザインに向き不向きがあります。
伸縮性のない生地で襟ぐりの狭いものを作ると、頭が入らなくなってしまいます。
張りのない生地でハイネックを作ると、襟がたらんとしてしまいます。
良く伸びる生地は、少し細身に作らないと、ぼてっとしてしまいます。
このへんは、経験です。
いつも、大量の生地を常備し、必要なものを作ります。
今、このスーツに合う、白いブラウスが欲しいとなれば、そんな生地を探し、直ぐ作り、できたての服を、翌日から着ることができます。
連れ合いは、何でも私のすることをマネしたがるのですが、さすがに洋裁に関しては、しばらく手を出しませんでした。それが、ある日おそるおそる「僕にもできるかな?」と言うのです。それで1着パンツを作ってみたら、2時間位で出来上がり、喜んで着ていました。それ以来、よく作っています。うまくいかないと、切れたり、やつあたりしたりしていましたが、そんなことしても、出来上がりません。それが分かってきてだんだん根気強くなってきました。
2人の生地の在庫はすごいのですが、しっかり分けてあり、それぞれの生地をながめ、ときには譲り合い、というのも楽しいです。
男性にもお勧めです。